“書くもの”と“書かれるもの”という関係上、ノートを使うためには必ず筆記具が必要になる。だから、ノートを持ち歩く際には必ずペンを一緒に持ち歩く。しかし、これが地味に面倒くさい。
ノートカバーを装着する場合、ペンホルダーが付いていることもあるが、ホルダーに入れられるのはせいぜいペン1本であり、軸径の太い多色ペンは入らないことも多い。
そうなると、利便性を考えてペンケースを一緒に持ち歩くことになるのだが、それはそれで荷物が増えて煩わしいのである。
最初から「ノートとペンケースはまとめて持ち歩くもの」と思い込んでいるから、さほど負担に思えないかもしれない。しかし、ノートとペンケースが一体化したものが存在し、その軽快さを一度知ってしまうと、それらをバラバラに持ち歩いていた頃にはもう戻れないはずだ。
その例として、日本出版販売(以下、日販)の「pitapataペンケース」を紹介したい。

「ノートにくっ付けちゃえ」の利便性
ちょっとした社内ミーティングの場合、ノートPCを持参するには及ばず、手帳やノートだけを持って参加することもあるだろう。
その場合も当然ながら筆記具は必要だから、ペンケースを持ち歩く人もいるだろう。もちろん大した量ではないが、それでも手に持つものが増えるわけで、微妙に面倒くさい。
日販のpitapataペンケースは、「じゃあ、もうノートにくっ付けてしまえばいいじゃん」という発想で、ノートの表紙に一体化させることを主眼に設計されたペンケースなのだ。

サイズ感はB6サイズに近いフラットタイプで、ファスナーを開くと、なかはだいたい13〜15本ぐらいのペンが収まるようになっている。

表紙をパチッと挟み込んで固定するシステム
ノートに付けるためのポイントが、本体裏側にある2枚のフラップだ。
このフラップには磁石が内蔵されており、お互いがピタッと付くようになっている。つまり、この2枚のフラップでノートの表紙を挟みつけることによって固定できるという仕組みである。
やり方はシンプルだが、磁力はそれなりに強めなので、しっかり固定できる。ペンをいっぱいまで収納して逆さにしても、外れることはなかった。



「書くとき邪魔では?」を解消するアイデア
とはいえ「表紙にペンケースが付いていたら、ノートを書くときに邪魔では?」という気もしないではない。
もちろん磁石で取り付けているだけだから、フラップを剥がせばノートとpitapataペンケースを分離させることは容易である。
しかし、もっと簡単なのが、表紙から本体をパタンと折り返してやること。これでペンケースの厚みがノートに干渉しなくなるため、書きやすくなるのである。


もちろん、くっ付いたままのフラップの厚みはあるので、表紙側(左ページ)はやや書きづらい。
そのあたりは万全とは言いづらいので、紙面にがっつり書きたいときは分離させてしまったほうがいっそラクかもしれない。
想定外の“手汗ガード”! pitapataの実用性
筆者はpitapataペンケースを実際に使ってみて、「ペンケースをいちいちノートと分けて持たなくて済むのは、やっぱり身軽でいいな」という感想を持った。
これは実際に体感してみないとピンと来ないかもしれないが、例えば、大きめの集会などに参加したとき、各自パイプ椅子だけでテーブルがないという状況を想像してほしい。そのとき、ノートを膝の上に乗せて、ペンケースをそこに重ねて置くと、表紙からペンケースがスルッとすべり落ちてしまうことは十分に予測できる事態だ。

さらに、これはあまり汎用性のないメリットかもしれないが、筆者は手汗がかなりひどく、夏場に紙表紙のノートを長時間持ち歩いていると、表紙が汗でフニャフニャになってしまうのである。
そこで、pitapataペンケースが手のひらに当たるようにノートを持つと、汗の湿気による表紙へのダメージを大幅に軽減することができた。これは使う前には予想していなかったが、地味にうれしい発見だった。

さまざまな課題は残るが…
ただし、「全面的にオススメ!」と言い切れるかというと、「これはどうかな?」と感じたポイントもいくつかあった。
まずは収納に関して。本体の開口はちょうど上半分がファスナーで開くようになっているのだが、消しゴムなどの小物を入れると下側に沈んでしまって取り出しにくい。
本体表面に外部ポケットがあるので、小物系を入れてみたが、このポケット自体もそこそこ深くて、やはり底に沈んでしまうのである。

また、ポケット自体の口がそれなりに大きいため、うっかり逆さにすると中身がこぼれ落ちてしまいそうだ。
かといって、使用頻度の高いペンを挿しておくには微妙に浅く、ポケットのフチにクリップを引っ掛けることもできないので、ちょっと不安定な感じがした。
現時点ではこのポケットの上手な使い道は思いつけず、やや持て余している状態だ。

フラップによる取り付けに関しても、先に述べたようにフラップ厚が紙面に干渉してしまって左ページが書きづらいという問題がある。いまのところ「ちょっとガタガタするのを我慢して書く」以外の解決案は見つかっていない。
それでも、このサイズのペンケースをノートにくっ付けて持ち歩けるという点において、このペンケースは突出しており、多少の不満は我慢してでも使うメリットを感じるユーザーはいるような気がしている。
少なくとも「ノートだけを持って移動する機会が多い」とか「立ったままメモを取りたい」というニーズにはかなり応えるはずなので、試す価値は十分にあると思う。