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2017/7/31 17:00

消しゴムの使い方……中高生のままじゃない? 文房具のプロが教える社会人向け「機能系消しゴム」3選

社会人でボールペンがメインの筆記具となっても、筆箱に鉛筆/シャーペンと消しゴムを入れている人は多いと思う。特に昨今の“折れないシャーペン”ブームで注目が集まったことから、改めて「やっぱシャーペンも使うわ」となっているケースはあるはずだ。手帳のスケジュール記入などは、やはり書いて消せるのが便利だし。

 

ところが、だ。シャーペンは見直したものの、その相方である消しゴムの見直しをしたという話は寡聞(かぶん)にして聞こえてこない。どうしたことだ。あなたの筆箱、ごろんとした直方体のお馴染みのあの形の消しゴムが入ったままじゃないだろうか?

 

そもそも中高生ぐらいまではノートの広い面をゴシゴシと力任せにこすって消す局面もあるだろう。それならあの直方体の大きい消しゴムも有効だ。しかし、多くの社会人はあまりそういう消し方をしない。手帳のマンスリー枠の中をコチョコチョと小さく消したり、せいぜいノートの罫線内で数文字を消すとか、その程度なはずだ。ならば、そういう消し方に適した消しゴムを使ったほうが絶対に効率的だろう。そのほうが筆箱の容積も無駄食いしないし……。

 

タイミング良く、いままさにトンボ鉛筆によって「No.1 ハイスペックモノケシ」を決める「モノケシ総選挙」も行われている。なんなら、そのなかから便利な機能系消しゴムを紹介してみよう。

 

激薄! スマートすぎるモノ消しゴム

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トンボ鉛筆 MONO smart/108円

筆者が実際に筆箱に入れているのは「MONO smart」。お馴染み、MONO消しの超薄い版である。厚さは5.5mm。いわゆる「100円MONO(PE-04)」が厚さ11mmなので、ジャスト半分といったところ。実際に手にしてみると、数値で見るよりも「薄っ!」という印象だ。幅は100円MONOよりちょい狭く、逆にちょっと長さがある。名前のとおり、全体的にかなりスマートになっている。

 

↑100円サイズのMONO(PE-04)と比べると、板ガムぐらいの薄さに感じる
↑100円サイズのMONO(PE-04)と比べると、板ガムぐらいの薄さに感じる

 

この薄さが一般的なノートの罫線の幅(A罫で7mm、B罫で6mm)のなかに収まっているので、とにかく1行の中を消すのがやりやすい。また、ゴム自体も通常より硬めで剛性の強いものを使っているので、薄いからといって消してる最中にしなって使いづらい、ということもない。

↑上下の行に干渉しない、ジャストな1行消し
↑リアルに筆者が使っているMONO smart。これぐらいの尖り具合が消しやすくていい
↑リアルに筆者が使っているMONO smart。これぐらいの尖り具合が消しやすくていい

 

あと、両カドから使っていくと最終的には真ん中が三角に尖ってくるので、それはそれでピンポイント消しに使いやすい。なんだかんだで、常に細かく消せるのが便利でありがたいのだ。

 

コンパクトな繰り出し式の消しくずキャッチ消しゴム

“一行といわず、もっとピンポイントに一文字だけ消したい”という場合には、繰り出し式のコンパクトなMONO消し「MONO one」が便利だ。円筒形のホルダーに入った繰り出しタイプで、ノーマル版と軽く消せる「エアタッチ」、消しくずがまとまる「ダストキャッチ」の3種類が展開されている。

 

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トンボ鉛筆 MONO one dust CATCH/162円

なかでも個人的にオススメしたいのは、まとまるタイプの「MONO one ダストキャッチ」。直方体消しゴムで人気のMONO ダストキャッチをMONO one化したものだが、実際に使ってみると、こんな小さな消しゴムの先端にきっちり消しくずがまとまって付着してくれるのが面白い。紙面などに消しくずが残らないので、手帳などに消しくずをそのまま挟み込んでしまうこともない。

 

↑消しくずは細く伸びて消しゴム先端に付着するので散らばらない。くずは最後につまんで捨てればOKだ
↑消しくずは細く伸びて消しゴム先端に付着するので散らばらない。くずは最後につまんで捨てればOK

 

直径6.7mmの消しゴムは、手元で長さが調整できるフロント繰り出し式。ダストキャッチは繰り出し消しゴムとしては柔らかめでなので、使うときはできるだけ短く出して使うのがポイントだ。

↑ホルダーの口のフチ周りにはクッション付き。細い消しゴムも割れにくい
↑ホルダーの口のフチまわりにはクッション付き。細い消しゴムも割れにくい

 

ホルダーの口の周囲には、こするときの力や衝撃を吸収するクッションゴムが付いているので、ホルダーのフチに消しゴムが押しつけられて切れるというトラブルは少ない。

 

狙った一点が消せる消しゴム界のスナイパー

“一文字どころか、小数点とか句読点を消したいんだ!”という場合には、もうこれしかない。ピンポイントを極めた精密極細ノック式消しゴム「MONO zero」である。

 

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トンボ鉛筆 MONO zero (角形・丸型)/各378円

MONO oneと同じくホルダーに入った消しゴムだが、ゴム自体の小ささがすごい。行消しにも対応できる2.5mm×5mmの角形と、直径わずか2.3mmの丸形の2タイプがあるが、どちらでもまず狙ったところだけをピンポイントで消せる。

 

↑細かいところまで消せる、超ピンポイントな消しゴム
↑細かいところまで消せる、超ピンポイントな消しゴム

 

特に丸型の方は、さすがにここまで小さいと文字を消すというよりは製図のごく一部を字消し版と併用して修正するとか、そういう使い道になるだろう。もしくは、鉛筆を塗ったところにハイライトとして消しを入れるなど、画材的な使い方もある。

↑2.3Φの丸型消しゴムなら、細かくハイライトが入れられる
↑2.3Φの丸型消しゴムなら、細かくハイライトが入れられる

 

実際、ゴム自体は先にも書いたとおり直径2.3mmと、ほぼ“芯”感覚。角形・丸形とも消しゴム後端に細いプラ棒が埋め込まれており、この棒をチャックでつかんでノックで押し出す構造になっている。

↑極端に細いアイスキャンデーのような替え消しゴムは162円(2本入り)
↑極端に細いアイスキャンデーのような替え消しゴムは162円(2本入り)
↑手前が新しいメタルタイプ(648円)。軸がよりスリムで格好も良くなった。
↑手前が新しいメタルタイプ(648円)。軸がよりスリムで格好も良くなった。

 

角形は、出たばかりの新製品として四角い金属軸のメタルタイプもラインナップ。従来の軸も直径8.5mmとかなり細いが、メタル軸は厚さ5mm×幅7.5mmとさらにスリム。これなら手帳に挟んで持ち歩いてもさほど鬱陶しくは感じないだろう。