多くのギアが音声入力に対応している現在。声で気軽に操作できる利便性に加えて、AIを活用できるモノも増加。効率良く情報を入手したり、ラクに作業ができるようになったりしている。本記事ではiPhoneや話題の「PLAUD」を使った、文字起こしからAI要約までの実践ルポをお届け!
【私が試しました】
テックライター・畑野壮太さん
ガジェット、AIなどの分野で執筆活動を展開。原稿の作成、校正には、複数の生成AIを活用している。多くのアップル端末を愛用中。
音声入力の便利さをAIが拡張する
音声入力は、最近登場した機能ではない。ただし従来は、音声によって文字を入力できるだけにとどまっており、誤字脱字や誤変換も多く、その修正作業はすべて人の手で行わねばならなかった。だがAIの発展によって、その状況は一変する。音声入力でデータ化した文字情報をAIの手で整えることが可能になり、ネックであった修正の手間が軽減されたのだ。
例えばアップル端末の場合、音声入力した文章に「作文ツール」の「書き直し」機能を使えば、入力時の変換ミスなどを修正し、適切な文章に直してくれる。また文字起こしアプリの多くには、入力された音声から、要約やToDoリストなどをワンタッチで作成できる機能が搭載されている。さらに追加でAIに指示すれば、メール文面などの作成まで行える。
ボイスレコーダーやスマホだけでなく、音声で操作できるデバイスは増加し、収音力の向上で精度も向上している。“声で操作する”便利さを使わないテはない。
▶音声入力デバイスを活用するメリット
1.大まかな考えでもOK!後でAIで整える

2.アイデアを忘れないうちに即データ化する

Mission_1 音声入力で「原稿を書く」
普段はPCの画面に向かい、キーボードで入力している原稿を、今回はiPhoneのボイスメモに音声入力し、「Apple Intelligence」の作文ツールを使って整えていった。
1.iPhoneのボイスメモで音声入力する

iPhoneの「ボイスメモ」機能を使用。後からAIに文章を整えてもらうことを前提にしているので、言い間違えなどがあっても気にせず、そのまま録音し続けてしまって問題ない。
2.音声で書いた草稿を確認する

音声入力した文章。誤字脱字や誤変換が随所に見受けられる。だが、これらをすべて修正するのは面倒だ。ここは、Apple Intelligenceの「作文ツール」でまとめて修正しよう。
3.「作文ツール」を活用して内容を整えていく

メモ帳下のバーから、作文ツールを起動。書き直しの文体を選択する。「プロフェッショナル」を選べば硬めの文体で、「フレンドリー」なら口語調で書き直してくれる。
4.「原稿」として使えるデータを完成させる

「プロフェッショナル」を選択して書き直し。一部を除き、句読点の位置などが修正された。なお、このツールでは文字数などの指定はできないが、それが可能なアプリもある。
Mission_2 打ち合わせの録音から文字起こし→AIでToDoリストを作成する
会議の録音内容から次にすべき「ToDoリスト」をAI活用で作成。ここではGetNaviの特集企画打ち合わせの録音内容から要約し、次に起こすべきアクションをまとめた。
■使ったのはコレ!

PLAUD
Plaud Note Pro
3万800円
最大5mの範囲でのクリアな収音が可能。スマートデュアル録音機能で、通話か対面かの会話を認識して、自動的に切り替える。音声、テキスト、画像、ハイライトから情報を取得して、整理された要約を作成できる。
SPEC●マイク数:MEMS×4、VPU×1●最適録音範囲:5mまで●ストレージ:64GB●バッテリー:500mAh●サイズ/質量:W54.1×H85.6×D2.99mm/30g
1.録音した内容から文字起こしをする

オンラインでの企画会議をPlaudのデスクトップアプリで録音。会議開始時に自動で録音する設定も可能だ。録音終了後に生成ボタンを押すと、文字起こしと要約が作成される。
2.打ち合わせの内容から重要な点を要約する

生成完了後は要約が自動表示される。文字起こしの原文は、上のバーから「元データ」を選択すれば見られる。Plaudは豊富なテンプレートを備えており、要約以外も作成できる。
こんな提案もしてくれる

要約文の最下部には、AIとのチャット欄がある。ここにプロンプトを打ち込むことで、いろいろなタスクを任せられる。チャット欄の上には、AIへの質問例が表示される
3.会話内容を拾い出しToDoリストを作成する

特に指示をしたわけではないが、要約文に加えて箇条書きのToDoリストが作成された。会話内で直接言及されていなかった、潜在的なタスクもリストアップされている。
AIとの会話でコレも作れる
■スケジュールを設定した仕事の依頼メール文作成

■メーカーに送付する企画書の文面を作成する

【音声入力はココが便利!】音声データがあればAIがうまくまとめる
音声入力の魅力は、AIによる拡張性だ。意図的に入力したものでも、会議、あるいは立ち話の音源でも、文字起こしとAIによるデータの整理を挟めば、多様な目的に活用できる。会話を録音しておくことの価値が高まる。
※「GetNavi」2026年5月号に掲載された記事を再編集したものです。