強打の捕手として千葉ロッテマリーンズで16年間プレーし、2度の日本一に貢献。2006年のWBCでは正捕手として世界一＆大会ベストナインも受賞した里崎智也さんが、読者の悩みをズバッと解決する。夫婦関係を円滑にするための秘策はあるか？
【今回のお悩み】
結婚前のように夫と２人で旅行や食事へ出かけたいのに、最近あまり誘ってくれません。私との収入格差を気にしているのかも……？
フリーランスのクリエイターです。ここ数年は仕事が順調で、同世代では収入が高いほうだと思います。一方で、会社員の夫は私の半分ほどの収入。引け目を感じているのか、結婚前には旅行や食事へ頻繁に誘ってくれていたのに、最近ではめっきりなくなりました。以前のような楽しい関係に戻す方法がわかりません。
(30代・女性・個人事業主）
ご主人が気を遣っているのは本当に「収入格差」なのか？
奥さんのほうが多く稼いでいるなんて、ボクがご主人の立場ならラッキーと思いますけどね（笑）。そういった「格差」を気にする人もいるでしょうけれど、ご主人が引け目を感じているというのは、本人が言っていたことですか？ あくまでも質問者さんの想像に過ぎませんよね？ ひょっとしたら、ボクと同じでまったく気にしないタイプかもしれませんよ。
それではなぜ、以前のように食事や旅行に誘ってくれないのか。質問者さんは同世代の平均収入よりもかなり多く稼いでいるということですが、フリーランスでそれだけやるのは本当に大変なこと。土日祝日、もしかすると年末年始やお盆休みも関係なく働いているかもしれません。会社員であるご主人と、なかなか生活リズムが合わないことも多いでしょう。ご主人が本当に気を遣っているのは「収入格差」ではなく、軌道に乗っている質問者さんの「仕事を邪魔しないこと」なのかも。ご主人から食事などに誘われたとき、忙しいという理由で断ったことはありませんか？ だとしたら、ご主人はそのことを気にかけて、気軽に声をかけづらくなっているのかもしれません。
旅行や食事に行きたい人からなぜ誘うことをしないのか
ボクに言わせれば、一緒に旅行や食事へ行きたいと思っている質問者さんからなぜ誘わないのか、不思議で仕方ありません。家庭内で「食事や旅行のお誘いは夫から」というルールがあるなら話は別ですが、相談を聞く限りただのコミュニケーション不足ですね。ただ、質問者さんから誘っているのに乗ってこないというのであれば、改善策を考えたほうが良いでしょう。
収入格差はともかく、食事や旅行の会計をどうするかは、決めておいたほうが良いでしょう。質問者さんの家庭なら、財布を一緒にして奥さんが管理するのが理想かな。それなら、行きたいところへ誘って行けますよね。そうでないと、夫婦での価値観の違いで小さな軋轢が生まれて積み重なっていくでしょう。奥さんは高級レストランへ行きたいのに、ご主人は格安の焼肉店でいいと思っている、とかね。まあ、それも含めて夫婦でコミュニケーションを取ることが大事です。やりたいこと、行きたいところなど「本音」をぶつけることで、ご主人もやっぱり「本音」で返してくれるはず。そこで多少の言い争いは起こるかもしれませんが、互いに気を遣い合ってコミュニケーションが不足している現状よりはるかに良いじゃないですか。
夫婦の関係は、収入格差なんかで壊れるものではありません。互いに本心をさらけ出せば、以前のような関係に戻れますよ。
【これで下克上せよ！】
「給料アップではなく正社員を目指せ。いまの会社でムリなら転職しよう」
今月の野球“知っ得”ネタ!!
野球選手の家族サービスは12月~1月がオンシーズン
プロ野球選手は、2月の春季キャンプからペナントレースを経て、11月の秋季キャンプまでの長期間に渡って自宅を空けがち。妻子のいる選手は、12月?翌年1月が家族サービスの“シーズン”。自宅でゆっくり過ごす人が多いという。
【PROFILE】
里崎智也さん
1976年5月20日生まれ、徳島県出身。鳴門工、帝京大を経て98年ドラフト2位でロッテに入団。05~10年まで6年連続2桁本塁打を放つなど、強打の捕手として活躍した。現在は野球解説、講演活動、執筆などマルチに活躍中。
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文／山西英希 撮影／佐坂和也 ヘアメイク／宮田裕香子 スタイリング／佐々木誠 題字／道口久美子
衣装協力／ザ・スーツカンパニー 新宿本店