日立グローバルライフソリューションズは、グリルレスのIHクッキングヒーター「MUTRAL」ZA10Tシリーズを発表しました。11月初旬からの発売で、本体価格はマットブラックが319,000円(税込)、シルバーが308,000円(税込)です。なお、価格は本体にかかる事業者向けの「積算見積価格」で、一般消費者向けの販売価格ではありません。

リビングと地続きのキッチンで、違和感のないミニマルデザイン
MUTRALで最も注目したいのはスタイリッシュなデザイン性です。近年はアイランドキッチンや、キッチンの左右どちらかが壁に面しているペニンシュラ(半島)レイアウトといった、リビングとキッチンが地続きになった空間が増えています。そのなかで通常のIHクッキングヒーターだと、インテリアの視点で見たときに特異に感じられてしまうそうです。

そこで、これまで家電では当たり前としていた部分を徹底的に見直したとのこと。たとえばトップのプレート部分ではよく見る排気口のカバーを新しくしたり、グラフィックや文字を可能な限り減らしたりして、ミニマルなデザインに仕上げています。


排気口にはアルミ製の「エアラインパネル」を設置。一見するとトップのプレートと排気口の区別がつかず、目立たないようにしています。お手入れするときはプレートと一緒に拭き掃除で汚れが落ちやすいとのこと。


また、エアラインパネル奥側に排気部分を設けており、空気が斜め上に抜けていく設計にしています。対面キッチンの場合、家族が対面側に立つことがありますが、このときに排気が当たりにくいよう考慮したそうです。

トップのプレート部分は、真ん中下部に調理状況やメニューが表示される液晶パネルを搭載。さらに下を見るとアイコンが並んでおり、これらのアイコンをタッチすることで操作します。

フライパンで魚を焼くサポート機能も搭載
グリルレスはデザイン面のアドバンテージでもありますが、ユーザーの調理スタイルの変化に対応した部分でもあります。同社によると、魚焼きグリルを「使ったことがない/ほとんど使わない」人が2015年から2026年にかけて増加傾向にあるそうです。

では焼き物料理はどうするのかというと、約6割がフライパンを使うとのこと。そこでMUTRALでは、フライパンや鍋の温度を自動でキープする調理機能「適温調理(左右IH)」のレシピに魚焼きレシピを追加。焼き魚もフライパンで手軽に調理しやすいようになっています。

製品説明の会場では、実際に鮭をフライパンで焼く実演を見せてもらいました。焼くときは油とフタをする必要がありますが、火加減が一定のため、焼き始めたら時間を計ってひっくり返すだけです。


このほか、日立のIHクッキングヒーターならではの、弱火/中火/強火をボタンひとつで変更できる「ワンタッチ火力ボタン」や、湯沸かし、煮込み、麺ゆで、炊飯などのメニューも搭載し、調理をサポートしてくれます。
操作に不安はありつつもこだわったデザインはやはり魅力的
キッチンをすっきりとさせる見た目や、ノイズになりやすい文字をなるべく表示させないスタイリッシュなデザインは、ミニマルを志向する30~40代をターゲットにしていることがうかがえます。一方でどうしても親切な設計を両立させることは難しく、シニア層は操作の部分でターゲットにはなりえないでしょう。
さらに操作でいうと、使い始めはどのアイコンを押せばどうなるかを覚えるのに時間がかかりそうなこと、またスマホ操作が当たり前の30~40代からするとアイコンのタッチした際の反応にどうしても一拍あるように感じられることは、ネガティブに捉えられてしまうかもしれません。加えて、個人的には液晶パネルがタッチ対応だったら素晴らしいと感じました。
とはいえ、操作はいずれ慣れるもの。使いこなせばいいと割り切ることができます。しかしながらIHクッキングヒーターのデザインは、どうしたって割り切ることはできません。たとえば新築でキッチンのデザイン性を重視するならなおさらです。そう考えると、リビングと一体化したキッチン空間を損なわないMUTRALは、選択肢のひとつに十分なってくれるでしょう。
