デジタル
Apple
2022/12/19 17:00

iPhone 14 Proの品不足も解消? 最大のiPhone工場で新型コロナ対策がほぼ終了

ここ最近、iPhone 14 Proモデルが品不足となっていたのは、中国・鄭州市にある世界最大のiPhone工場が新型コロナ禍により操業が制限されていたからだと見られています。そのために、生産台数が予定より600万台も減るかもしれないとの推測もありました

↑世界最大のiPhone工場に朗報が飛び込んできました

 

その鄭州市の工場が「高リスク」分類から外され、新型コロナ対策のほとんどが緩和されたと報じられています。

 

米Bloombergの報道によれば、この工場を運営する台湾Foxconn(鴻海)は「ポイント・トゥ・ポイント」システムを終わらせたと発表したとのことです。これは従業員が寮と生産ラインの間のみ移動が許され、工場内でのほかの場所に行くことは一切認められない、というもの。このため、カフェテリアやレジャー施設も利用できず、従業員らの不満は非常に高まっていました。

 

これまで中国では都市封鎖のもとでも、大規模工場については従業員が24時間365日構内にとどまり、寮と生産ラインの間を行き来するだけの「クローズドループ」方式で生産が認められてきました。家族の元から離れて、娯楽も限られている従業員にとって過酷な状況が続いていたわけです。

 

そして鄭州市のiPhone工場では、施設内で新型コロナの感染拡大が起こり、事態は悪化します。従業員らは集団隔離されたうえに食料や物資も不足し、さらには約束された特別ボーナスも支払われずで、逃亡や抗議活動にも発展。Foxconnが事態を収めるために退職金を支払うと、2万人以上が離職することになり、人手不足が深刻になっていました。

 

その後、鄭州市の大部分は2週間前に閉鎖が解除されていましたが、Foxconnの工場は「高リスク」に指定されていたためにクローズドループ方式が続けられることに。それが、ようやく解除されたしだいです。

 

iPhone 14 Proモデルの生産が、需要に追いつくほどに改善するまでには、まだかなりの時間がかかりそうです。が、少なくとも労働条件が劇的に改善されることで、従業員を募集しやすくなり、人手不足は時間とともに解消されていくのかもしれません。

Source:Bloomberg
via:9to5Mac