土産ばなし〜地域を代表する定番と裏定番〜
土産は出張や旅の醍醐味だが、毎回同じじゃ芸がない。でもハズしたくはない。そこで推したいのが、超定番土産の陰でツウに熱愛される裏定番だ。今回は世界の観光都市・京都からお届け!
「おたべやす」が語源の絶対王者
都土産の絶対王者といえば、三角形の「あん入り生八ツ橋」だ。“八ツ橋”と呼ばれることが多いが、厳密には「八ツ橋」は硬い焼き菓子を、「生八ツ橋」は皮だけの生菓子を指す。今でこそメジャーな三角形の「あん入り生八ツ橋」は、それらの進化系というわけだ。そして実は、今回紹介する美十の「おたべ」がその元祖。八ツ橋メーカーの後発だからこその発想力から、生八ツ橋でつぶあんを包んだアイコニックな三角形の「おたべ」が生まれたのだ。
デビューは1966年、昭和の万博前夜。ユニークな商品名は、京都弁の「おたべやす」が語源だ。当時は高度経済成長期で修学旅行や観光需要が高まっており、食べやすくておいしい、インパクト大の「おたべ」はメガヒット。また、職人でなくても折れば簡単に作れる製法が量産化を可能にし、途切れることなく全国へ。その後も季節の味の提案、色を切り口とした商品展開、ひと口サイズの派生商品「こたべ」の開発、個包装化など、美十は新風を次々と送り込む業界のイノベーターに。
【京都の定番土産】

美十
つぶあん入り生八つ橋 おたべ
756円(にっき抹茶 8個入り)
コシヒカリの生八つ橋はもちろん、あんこも自家製。「にっき」と「抹茶」が定番で、季節ごとにさまざまな限定フレーバーが登場する。
2025年登場!令和の新定番
こうした美十の革新性は、平成に入っても続き、2008年には京都名物の抹茶と豆乳を用い三層に仕上げた和洋菓子「京ばあむ」を発売。すでに成熟していたバームクーヘン市場に新しいポジションを確立した。そして令和の新定番として人気沸騰中なのが、2025年にデビューした「ふわふわおたべ」だ。
特徴は、もち生地にメレンゲを入れて空気を含ませた、やわらかくふわふわで真っ白の生地。従来の「おたべ」に比べ約2倍の厚さがあり、中には「おたべ」の原点である小豆にバターを合わせたこしあんバターがたっぷり。最初にエアリーな食感、続いて香り高くミルキーな味わいが広がって絶品だ。販売店舗が、京都や大阪、沖縄など、限定されておりレア度も高い。今年60周年を迎えた「おたべ」とともに、ぜひおたべやす!
【裏定番】やわらかすぎて機械じゃ折れない!?ミルキーなクラフトおたべ


美十
ふわふわおたべ
810円(5個入り)
求肥に、卵白を加えて練り上げたもち「雪平」をヒントに開発。「おたべ」は機械で三角に折っているが、よりやわらかい「ふわふわおたべ」は自動化できず、ひとつひとつ人の手で折られている。
※「GetNavi」2026年5月号に掲載された記事を再編集したものです。
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